リースバックは、持ち家を売却してまとまったお金を受け取り、その後も賃貸として住み続けられる便利な方法です。
一方で、「やばい」「罠がある」「リースバックの闇」「詐欺的だ」といった否定的な意見もインターネットでは見受けられます。
リースバックを検討し始めたけど、リースバック取引で「後悔した」「失敗した」「損をした」等と言った意見も多く、リースバックで失敗したくなくたい、と感じている人も多いのではないでしょうか。
しかし、
「後悔した」「失敗した」人の多くが、リースバックに対する理解不足によるものが多くなっています。
リースバックの仕組みやメリット・デメリットを正しく理解し、リースバック会社がリースバック事業を行っている目的を事前に知っていれば、後から「後悔する」ということは少なくなります。
今回は、年間30件のリースバック取引を行う現役営業が、リースバックで後悔・失敗しないために検討者に事前に知ってもらいたい3つのポイントについて解説します。
自分が知人・親戚からリースバックの相談をされたら、こんなアドバイスをするかなと思う3つのポイントに分けて解説します。
- リースバックで後悔しない方法①「知」る
- リースバックで後悔しない方法②「行動」する
- リースバックで後悔しない方法③「決」める
本授業のレベルsection
インターネットではリースバックはやばい、と言われていますが失敗しないための注意点を教えて下さい!
リースバック検討で大事なことは、正しく「知」り、「行動」し、「決」めることだ。中でも「知」ることが重要だ。
「知」ることですか。。よろしくお願いします
リースバックがやばいと言われる理由
リースバックが「やばい」「闇・罠がある」と言われる最も大きな理由は、以下の2点が挙げられます。
- 通常の売却に比べて売買価格が安くなる
- 不動産会社等が買主
これらの点については後で詳しく解説しますが、
「不動産会社等のプロが、個人から相場価格より安く不動産を購入するという点」が、いかにも情報弱者である個人の弱みに付け込んでいるように見られがちです。
しかしながら、実際リースバックは大手の不動産会社が真っ当な事業として取り組んでおり、高齢化社会が進む日本では今後も必要とされる商品であることは事実です。
以下は、国土交通省住宅局が調査したリースバックの取引件数のグラフですが、取引数が年々増加していることが分かります。
引越しはできなくても、生活資金等を必要としている人には必要とされているサービスなんですね!
実際にリースバック取引を行った人の多くは、相場価格より安いことを十分理解した上で契約を行っているぞ
リースバックの口コミ・意見・評判は?
リースバックについては、以前に比べて情報も集めやすくなりました。
最近では旧twitterやyoutube等でもリースバックについて取り上げられていますが、デメリット面の否定的な意見が目立ちます。
上記でも解説しましたが、リースバックは不動産会社が買取(購入)するため、市場価格より安く売却することになるため、批判されやすい商品となっています。
リースバックに対して肯定的な意見が少ないのは、リースバックの利用者はリースバックを利用したことを積極的に情報発信しないためです。
理由は、自宅を売却したことを知られたくないからです。
旧twitter
youtube
リースバックで後悔するトラブル事例
リースバックで後悔しないためには、リースバックに関する基本的なトラブル・失敗事例を知っておくことが大切です。
基本的な知識や業者選びのポイントを知らずに検討を進めると、後から後悔することもあります。
最近では大手のリースバック会社が増えており、国土交通省によるリースガイドブックが作成されているので、以前よりトラブルは少なくなっています。
それでも、トラブルのポイントや対処法等を事前に知っておくことは重要です。
以下は、リースバックで問題となる事例です。
リースバック検討時のトラブル
・売買金額が安すぎる
・家賃が高すぎる
・賃貸期間が短い
・諸費用が高い希望ではないプランを提示された
・賃貸の保証審査に通らない
・エリア外で断られた
リースバック契約時のトラブル
・部屋の内覧でリースバックの査定内容が変わった
・普通賃貸契約で更新できると思っていたら、定期賃貸借契約だった
・売主(借主)に不利な特約が契約書に記載されていた
リースバック後のトラブル
・賃貸途中で家賃の値上げがあった
・賃貸途中でいきなり退去を求められた
・買い戻しができなかった
・勝手に転売された
それぞれのトラブルの詳細とトラブル回避方法については、長くなるため以下で詳しく解説していますので参考にして下さい
リースバックで後悔しない方法①「知」る
リースバックで後悔したりトラブルとならないためには、リースバックの仕組みを「知る」ことが重要です。
「リースバックを検討してみたけど、結局リースバックは全然条件が合わず、時間の無駄だった」とならないためにも、まずは以下の4点について理解しておきましょう。
1.リースバックの「仕組み」を知る
2.リースバック時の売買価格・家賃相場を知る
3.リースバックの「普通借家契約」と「定期賃貸借契約」の違いを知る
4.「リースバック会社」と「リースバック仲介会社」の違いを知る
リースバックについて正しい知識を身に着けることで、必要以上に不安に感じなくてもよくなるぞ
1.リースバックの仕組みを知る
リースバックは不動産の所有者(オーナー)が持ち家を売却した後も、そのまま賃貸として住み続けることが出来る売却方法です。ハウス・アンド・リースバックとも呼ばれます。
買主となるリースバック会社が貸主、売主が賃借人となります。
リースバックは、通常売却で必要な引越しの手間や費用が不要で、住み慣れた家に住み続けることが最大のメリットです。
買主は個人ではなくリースバック会社になるため、条件さえ合えば短い時間でまとまった現金を手にすることもメリットと言えます。
売却によって、老後資金を確保することができたり、住宅ローンを完済して月々の負担を抑えることが可能です。
一方で毎月の家賃(リース料)がかかることになります。
リースバックは、引越しが体力的に難しくなってきた高齢者や小学生の子どもがいて転校が難しいなど、住まいを移動することができない世帯を中心に利用されています。
家賃が発生する一方で、所有から賃貸になるため、所有権を有することで必要な固定資産税等の税金やマンションで必要な管理費・修繕金関係のランニングコストの支払いが不要になります。
将来資金が出来た際に、一旦売却した自宅を買い戻すことも可能です。
リースバックのメリットとデメリットは以下となります。
リースバックは元々は会社経営者が、事業継続のために会社で保有する保有する資産(車・設備)等を売却し現金を確保する方法として活用されいました。
リースバックの基本に関する詳細は、以下の講座を見てほしい
リースバック会社はメリットがなければリースバック事業を行いません。
リースバックを行う人が「今の自宅に住み続けることができる」メリットがある一方で、リースバック会社は相場より安く購入するというメリットがあります。
リースバック会社はリースバックを通じて、以下の2つの利益を想定しています。
①賃借人が退去した後の売却益
②賃貸中の賃料収入
上記の中でも、①の将来賃借人が退去した後の売却益を重視しています。リースバック会社が賃借人の退去後に売却益を出すためには、現在の市場価格よりも安く購入する必要があります。
そのため、リースバックでは通常の相場価格で売ることが難しいのです。
リースバック検討者は出来るだけ高く、家賃を安くしたいと希望するでしょう。
しかし、残念ながらリースバック会社は慈善事業でリースバックを行っている訳ではないため、売り主にとって都合の良い取引とはなりません。
リースバック時の売買価格は通常の売買相場の70%と言われており、通常相場並みに高額で売却することは難しくなっています。
理由は、リースバック会社はリースバックで安く不動産を購入して将来的にリフォームをして販売することで、利益を出す仕組みとなっているからです。
リースバック会社が相場価格で購入すると、賃借人が退去した後の転売益が得られないことになります。
リースバックをする場合は、「今の自宅住み続けることが出来る」代わりに「相場より安く売却」する必要があります。
【リースバック後の買い戻し】
リースバックで売却後に、再度自宅を購入することを「買い戻し」と呼びます。
買戻しの相場金額は、売却時の110%~130%程度でで設定される傾向があります。
リースバック時の売買金額が低い方が買い戻し価格も低くなるため、将来買戻しがしやすいというメリットがあります。
リースバックと似たような言葉で、リバースモーゲージという商品があります。
現在住んでいる自宅に住みながら、まとまった資金を確保できるという点で両者は似ています。
違いとしては、リースバックは不動産売却であることに対して、リバースモーゲージは金融機関による融資(ローン)となります。
リバースモーゲージ融資を行った資金の使い道として生活資金等の制限がある一方で、リースバックには資金の使用の制限がありません。
リースバックでは、生活資金以外でも教育資金や旅行等、自由にお金を使うことができます。
リースバック | 不動産担保ローン | リバースモーゲージ | |
---|---|---|---|
引越し | 不要 | 不要 | 不要 |
住む権利 | 賃借権 | 所有権 | 所有権 |
資金調達額 | |||
融資審査 | 無 | 有 | 有 |
対応住宅 | マンション・戸建て | マンション・戸建て | 主に戸建て |
所有権 | 移転(売却) | 移転しない(融資) | 移転しない(融資) |
自宅の担保 | ー | 有 | 有 |
毎月の支払い | 家賃 | 金利+元金 | 金利のみ |
提供法人 | 不動産会社等 | 銀行等 | 銀行 |
2.リースバック時の売買価格・家賃相場を知る
リースバック時の売買相場に関しては、物件の築年数や立地条件によっても変わってきますが、以下水準となることが一般的です。
売買価格(マンション):相場価格の60%~80%前後
売買価格(土地):土地価格の70%~80%前後(築30年以上で土地価格が2,000万円程度の場合)
家 賃:利回り7%前後
マンションの場合
マンションのリースバックであれば、同じマンション内で売買事例がある場合も多いため、相場価格も算出しやすくなっています。
例えば2,000万円で取引されているマンションであれば、リースバックでの売買価格は相場価格の60%から80%となるため、1,200万円~1,600万円の範囲に収まることが多くなっています。
新しいマンションが必ずしも高く査定される訳ではありません。
築年数が浅いマンションは経過年数と共に将来価格が下がる可能性が大きいため、相場価格からの乖離が大きくなることもあります。
一方で、築20年を超える築年数のマンションは相場価格が安定してくるため、査定価格も極端に低くならないことがあります。
リースバック契約が、長期で住むことができる普通賃貸借契約か期間限定の定期賃貸借契約なのかよっても売買金額は変わります。
賃貸期間が長くなれば、築年数とともにマンションの将来の相場価格が下がる可能性があるため、売買金額が低くなることが多いぞ
一戸建ての場合
一戸建て場合は、建物の価値は木造の場合築25年程度で0として評価されることが多いため、土地の売買相場を基準に売買されます(リースバック期間中に建物価値は減価償却されていくから)。
リースバック会社は、賃借人が退去した後は、古くなった建物は取り壊して土地として売却するか新たに戸建てを建築して販売することになります。
そのため、一戸建てのリースバックの売買価格は以下のように求めることができます。
リースバック売買価格=土地の売買相場価格ー建物解体費ーリースバック会社の利益
例として、築30年一戸建てをリースバックする場合を考えてみましょう。
建物は築30年となるため、評価額は0円となります。土地の面積は50坪で周辺の土地価格は1坪50万円ですので土地の評価額は2,500万円と計算できます。
これを上記の式に当てはめてみると、以下のようになります。
【リースバック売買価格】
2,500万円(50万円×50坪)ー200万円(建物解体費)ー250万円(リースバック会社の利益)=2050万円
土地の売買相場価格2,500万円に対して、リースバック売買価格が2,050万円となりました。
実際には、リースバック会社には、売買取引に関する諸経費(不動産取得税・登録免許税等)が必要となります。これらを差し引くとリースバックの売買価格は2,000万円前後となります。
マンション・戸建ていずれにしてもリースバックでの売却は、相場より安くなります。
相場金額以上の金額で高く売却したい場合は、リースバックではなく通常売却を検討しましょう。
でも、リースバックでは家賃を払いますよね?相場価格で売買しても利益は確保できるんじゃないですか?
リースバックで賃借人が長く住むとは限らない。例えば、リースバック6カ月後に賃借人が退去したらどうなる?
家賃はもらえなくなるから…市場で売却するしかないですよね…。相場価格で購入したら、売却で利益は出ませんね。。
実際は不動産を売買するには様々な諸経費が掛かっている。利益が出ないどころか、赤字になる可能性もあるぞ
リースバック時の家賃に関しては基本的な考え方として利回り基準があるため、売買価格が高くなれば家賃も高く、売買金額が低くなれば家賃も低く設定されます。
利回りは不動産投資で使われる言葉で、投資したお金に対して年間でどの程度の収入があるかを判断する指標です。
利回り基準はリースバック会社によって異なり、一般的には7%前後となっていますが、売却エリアや案件によってかなり変わることがあります。
賃料は住み続ける限り支払いが必要となるため、将来的に住む期間の計画も考えて家賃の支払額を検討する必要があります。家賃が支払えなくなることが、退去の原因となることもあるからです。
2年のような短期の期間での定期賃貸借契約では、将来の相場や不動産価値の変動の可能性は低いと判断できます。退去時の売却益が確実に見込めるとリースバック会社が判断した場合、一般的な基準よりも低い利回り(安い家賃)で借りられる場合もあります。
賃貸期間は1年のような超短期間のリースバックの場合には、一般的な買取価格と同水準になることが多い。1年間賃料が無料になるサービスもあるぞ。
3.リースバックの「普通借家契約」と「定期借家契約」の違いを知る
リースバックは、賃貸借契約の種類として以下の2つのタイプに分けることができます。
・「普通借家契約」タイプ
・「定期借家契約」タイプ
普通借家契約と定期借家契約の違いは、賃貸借契約の期間の有無です。
【普通賃貸借契約】
一般的な賃貸契約方法で、住める期間が決まっておらず、賃借人が希望する限り住み続けることが出来る賃貸契約。
【定期賃貸借契約】
賃貸の期間が定められた契約方法で、当初の賃貸期間が満了すれば賃貸借契約が終了。期間満了時に再契約による契約更新を行える場合もある。
普通賃貸借契約 | 定期賃貸借契約 | |
---|---|---|
売買金額 | ||
家賃 | ||
賃貸期間 | 無(長期で住める) | 有(短期間が多い) |
取扱会社 | 少ない | 多い |
現在、リースバック会社は多くありますが、定期借家契約を採用している会社が多くなっています。
定期借家契約を採用する会社が多い理由は、リースバック会社の視点で考えると分かりやすくなります。
すでに解説した通り、リースバック会社は以下の利益を目的としています。
・賃借人が退去した後の売却益
・賃貸中の賃料収入
定期借家契約は、1年・3年と賃貸の期間が決まっているため、リースバック会社は賃借人退去後の売却金額の予想が立てやすくなります。事業としての確実性が高い分、参入する会社の数も多くなっています。
一般的にリースバックの期間が短いほど、通常買取に近い売買価格となるぞ
リースバックを事業として行う会社が増える一方で、積極的に普通借家契約でリースバックを行っている会社は限られています。
理由は、普通借家契約は将来的な収益の確実性が低くなるからです。
普通賃貸借契約でリースバック契約を行った場合、賃借人は10年・20年とう期間で居住する可能性が高くなります(基本的にリースバック検討者はそれを望んでいます)。
長期間賃借人が住むことになった場合、経年により建物の評価は下がるため、リースバック会社は将来的な売却価格の予測が難しくなります。
特にマンションの場合は、資産価値は建物の築年数と共に下がっていくため、賃借人退去後に想定通り売却出来ないリスクが高くなります。
リースバック会社は、将来的な不動産の値下がりリスクに対応するため、一戸建ては土地価格、マンションは市場価格に一定の割引率を適用して購入する必要があります。
でも、住宅ローンの残債ある場合はあまり安すぎるとローンが返済できなくなり、リースバック自体が難しくなりますよね
その通り。将来のリスクを考慮しすぎて極端に低い売買価格を設定すると、リースバック自体が検討の選択肢に入らない
結果的には不動産を保有するというリスク(価格下落リスク・災害リスク等)を抱えながら、定期借家契約に近い条件で提示することがリースバック会社に求められています。
そのような条件での取引はリースバック会社の事業として旨味がない上にリスクがあり、長期で不動産を保有することにもなるため、事業を継続するために資金力が必要となります。
これが、リースバックで普通賃貸借契約を提供する会社が少ない理由です。
多くのリースバック会社は、定期借家契約で賃借人退去後の売却益を確実に得たいと考えているのです。
更新ができるという口約束をしながら、契約は定期賃貸借契約で行い、期間満了時に退去を求めるリースバック会社もあるため注意が必要です。
普通借家契約で評判が良く、積極的にリースバックを行っているのが、以下の4社だ
【普通借家契約に強いおすすめのリースバック会社】
・穴吹興産株式会社(あなぶきのリースバック)
・株式会社セゾンファンデックス(セゾンのリースバック)
・一建設株式会社(リースバックプラス)
・SBIスマイル株式会社(ずっと住まいる)
4.「リースバック会社」と「リースバック仲介会社」の違い
リースバック検討においては、最初に「リースバック会社」と「リースバック仲介会社」の違いを知っておくことは重要です。
・リースバック会社:リースバックを自社で提供している会社
・リースバック仲介会社:リースバック会社を紹介する不動産会社
一般的には不動産売買の取引には不動産会社が仲介を行います。
リースバックの場合は、買主となるリースバック会社が宅地建物取引業の免許を持っているため、不動産会社を介さず取引をすることが可能です。
不動産会社に依頼せず直接リースバック会社と取引するメリットは、売買取引時に発生する仲介手数料が不要となる点です。
一般的に不動産売買をする場合には、不動産会社を通して取引するため、不動産仲介手数料が必要ですが、リースバック会社は宅建免許(宅地建物取引業免許)を持っているため、不動産仲介会社を使わずに取引することが可能です。
直接リースバック会社と取引をすることで、通常必要となる仲介手数料(売買価格×3%+6万円)が不要となります。
リースバックの諸費用を知りたい方はこちらも参考にして下さいね
リースバック仲介会社を通して取引を行った場合、仲介手数料は発生しますが、取引の安全性においてはメリットがあると言えます。
不動産会社による一般的な不動産取引の場合、契約内容に関してトラブルが発生すると、不動産会社の説明責任が問われる可能性があります。
そのため、不動産会社は慎重に物件の調査を行い、契約内容は将来トラブルが発生しないように注意して書類の作成を行います。
宅地建物取引業者であるリースバック会社と直接取引する場合は、契約書類の一部(重要事項説明書)が省略されることが多くなっています。
仲介取引で取引後のトラブルが発生した場合は、不動産会社も含めて3者間で話し合いをすることが一般的です。
不動産会社が仲介をしない取引でトラブルが発生した場合は、リースバック会社との当事者同時での話し合いとなり、第3者として仲裁する人がいないため、当事者間での解決が難しくなる場合があります。
トラブルが発生した場合に、直接相手ではなく仲介会社に対しても主張できる、という点が仲介取引のメリットとなります。
リースバック仲介会社をおすすめする理由は、リースバック仲介会社は数多くのリースバック会社と提携しており一括査定ができるため、各リースバックの売買金額・家賃等の条件比較がし易いことです。
また、リースバック取引の実績が数多くあるため、取引時にトラブルになりやすいポイント等も的確に説明を受けることができるため安心して進めることが出来ます。
より安全に取引したいという場合は仲介手数料が発生しても、不動産会社に依頼した方が良いということですね
リースバック専門の不動産仲介会社
・リースバック一括査定のパイオニア
・担当者は1人で負担が少ない!
・全国47都道府県の対応が可能
・査定依頼は完全無料!
リースバックで後悔しない方法②「行動」する
リースバックで後悔・失敗しないためのポイントを知った上で、リースバックの査定を行います。
リースバックで後悔しないためも、仕組みを理解した上で査定の依頼をしましょう。
重要な4つのポイントについて解説します。
1.リースバックの査定を依頼する
2.リースバックは大手と取引するのが安全
3.リースバックで最も重要なのは「合い見積もり」を取ること
4.リースバック一括査定は使い方次第では便利な方法
1.リースバックの査定を依頼する
査定の依頼先は「リースバック会社」と「リースバック仲介会社」がありますが、今回はリースバック仲介会社に査定を依頼する方法を解説します。
リースバック会社に査定を依頼する場合は、以下の2つの方法があります。利用しやすい方を使いましょう。
・電話で申し込み
・インターネットで申し込み
インターネットで申し込みをする場合、任意の入力フォームに固定資産税額や管理費・修繕積立金(マンションの場合)を入力する欄がありますが、把握している範囲で入れるようにしましょう。
固定資産税や管理費等の額は、家賃を設定する際の重要な固定経費となります。正確に伝えていた方が、リースバック査定の精度も高くなります。
2.リースバックは大手企業との取引が安全
リースバック取引は大手リースバック会社と行うことが安全と言えます。
理由は、大手のリースバック会社は取引件数が豊富で社内で法務部等の機能も整っているため、トラブルになる可能性が低いからです。リースバック時の査定根拠も各社基準も明確です。
リースバックの仲介会社であれば、主な提携取引先が大手リースバック会社となっているため、リースバック会社選びに関しては心配する必要がありません。
3.リースバックは「合い見積もり」が重要
リースバックを検討している人にとって、最も重要なことは「合い見積もり」を取ることです。
リースバックを検討する人の中には、「インターネットで調べたらこの会社が一番良さそうだったから」、「担当者が親切だったから」、「査定内容が良かったから」という理由で1社だけで決める人がいますが、リースバックの査定は会社によって驚く程の幅があります。
不動産は築年数・立地条件・部屋位置・階数等複合的なポイントで査定されるため、リースバック会社のインターネットの評判通りに査定されるとは限りません。
リースバック仲介会社に査定を依頼すれば、一括査定で最大10社に同時にリースバックの査定を依頼してしてもらえるため、比較検討が容易です。
窓口も1人の担当者にすべて対応してもらえるため、時間を取られることがありません。
リースバックで後悔しない方法③「決」める
最後は後悔しないための、リースバック契約の決め方についてです。
査定内容をさらに交渉する
リースバック会社の各社の条件を比較した結果、条件の良さそうな1社に絞ることができました。
しかし、
その1社の査定内容は、本当にその会社の最大限の提案なのでしょうか。
これに関しては、査定をしたリースバック会社の担当者でなければ分かりません。
しかし、リースバック会社は最終的な交渉が入ることを前提として、査定をしていることが一般的です。実際は、ある程度交渉の幅を残した査定結果を伝えている場合の方が多いものです。
あまり大幅な条件交渉は禁物ですが、売買金額であれば数十万円、家賃であれば数千円の交渉の可能性はあるはずです。
最後の落としどころを想定しながら、仲介会社の担当者を通して交渉してみましょう。
交渉の際の注意点としては、以下の2点です。
- 具体的な数字を提示する。
- 決める意思があることを伝え
売買契約・賃貸借契約は事前に確認する
契約内容については事前に確認するようにしましょう。
売買契約書や賃貸借契約書に想定していなかった文言や特約が入っていることもあります。自分の思い込みでトラブルになることもあります。
契約当日になって書類を確認しないためにも、事前に契約書類には目を通して気になる点については質問をしておくようにしましょう。
リースバックはクーリングオフできない
リースバック取引をした人の中には、急いで売買契約を結ぶことで、以下のようなことで後悔する人もいます。
・後から調べてみたら、他の会社の方が好条件だった。
・契約書を良く見てみたら、売主(借主)不利な内容が記載されていた。
このような場合に、クーリングオフ制度使って売買契約を解除できるかと考える人もいます。
【クーリングオフとは】
契約の手続きを行った場合でも、一定の期間内(主に8日)であれば契約を解除することができる制度。
基本的には申込書面又は契約書類どちらかを受け取った日から、相手に書面又はメール等で通知することで8日以内であれば契約を解除することができます。
結論から言えば、リースバックを活用した売買契約でクーリングオフを利用することは出来ません。
理由は、クーリングオフは消費者である買主を保護するための制度となっているため、売主を保護する制度ではないためです。
不動産の売買において、クーリングオフが適用となる条件は以下の2つです。
・売主が宅建業者かつ買主が個人(消費者)
・契約を行った場所が事務所以外の場所
リースバック契約では売主が個人、買主が宅建業者となることがほとんどであるため、クーリングオフ制度を使って解約することが出来ないのです。
不動産売買でクーリングオフが使われるケースとしては、不動産業者から新築マンションや投資用マンションを契約する場合です。
契約時に自宅や不動産業者の事務所以外の場所で契約した場合が、クーリングオフの対象となります(買主が自宅や勤務先を契約する場所として指定した場合は例外)。
リースバックでの売買契約後にキャンセルする場合
リースバックの売買契約を結んだ後に契約を解約する場合、手付解除の期限(契約書に記載)までであれば、手付金の倍返しという方法で解約をすることになります。
【手付金の倍返しとは・・】
売買契約時の受領済みの手付金の倍額を買主に支払うことで、売買契約を解除することができます。
例えば、手付金が100万円であれば、200万円を買主に支払うことで解約をすることができます。
手付金解除の期限を過ぎてしまうと、契約を解除するためには、契約書に記載された違約金(2割とするケースが多い)を支払う必要があります。
リースバックの売買契約に関する相談窓口
万が一悪質な不動産会社やリースバック会社によって、無理び契約をさせられてしまったりした場合には以下の窓口に相談してみましょう。
各都道府県ごとに宅地建物取引協会があり、無料で相談することができます。
税金関係や売買契約書・重要事項説明書については、全宅連でも相談を受け付けています。
全宅連 無料相談 | 消費者のみなさまへ | 全宅連 (zentaku.or.jp)
不動産関係の税に関すること 03-5821-8181
売買契約書等に関すること 03-5821-8111
リースバックの売買契約は、売主側から無条件で解約する方法がないため、よく検討した上で契約するかどうか判断する必要があるぞ
後から後悔しないためにも、急がず検討を進めることが重要ですね
まとめ
最後に検討の流れについてのまとめです。
「知」る
リースバックで重要なのは、リースバックの仕組みを知ること。特に、リースバック会社がリースバック事業を行っている理目的は「利益のため」という点を理解することが重要です。
1.リースバックの「仕組み」を知る
2.リースバック時の売買価格・家賃相場を知る
3.リースバックの「普通借家契約」と「定期賃貸借契約」の違いを知る
4.「リースバック会社」と「リースバック取扱会社」の違いを知る
「行動」する
査定依頼を行いますが、不動産仲介会社にリースバックの査定依頼を行うと取引時に仲介手数料が発生します。諸費用をを抑えながら好条件で取引するには、リースバック会社に直接依頼を行いましょう。
- リースバックの査定を依頼する
- リースバックは大手と取引するのが最も安全
- リースバックで最も重要なことは「合い見積もり」を取ること
- リースバック一括査定は使い方次第では便利な方法
「決」める
少しでも好条件でリースバックの取引するために、リースバック会社との交渉は重要です。どの会社でも、最初から最大限の査定をしている訳ではないため、交渉を通じて好条件を引き出しましょう。
- 査定内容をさらに交渉する
- 売買契約・賃貸借契約の内容は事前に確認する
リースバックの売買契約では、クーリングオフを利用して解約が出来ないため、じっくり考えた上で契約するかを判断しましょう。
参考HP:リースバックはやばい・罠がある?元営業担当(FP1級)がトラブル事例や取引時の注意点を解説 – 穴吹興産 (anabuki.ne.jp)